左脳 : 正味率を、上げ続ける
■製造業では日々、モノを大量に作ります。
機械や人が作業することによって
モノを作ることが多いのですが、
作業により、機械だとエネルギー費など、
人だと労務費などが発生します。
■これを、いかに押さえるかということで、
安全/品質/無理のない動きを大前提に、
作業時間を減らしていく「カイゼン」をしていくのですが、
その時に、押さえるべき観点が「正味率」です。
■すべての作業は、正味と非正味に分かれます。
・正味作業:モノが生まれる、モノの形が変わる瞬間
・非正味作業:上記以外の全ての作業
・正味率=正味作業時間/全作業時間
■たとえば、ボールペンにキャップをはめる作業。
・ボールペンを取る(2秒)
・キャップを取る(2秒)
・ボールペンとキャップを近づける(3秒)
・「カチッ!」(1秒)
・ボールペンを机に置く(2秒)
の内、正味作業は、4つ目だけです。正味率10%。
■そう分かると、その他の作業(8秒)を、
何とか減らしたくなります。
1)ボールペンとキャップの置き場所を近づける
2)ボールペンとキャップを取りやすい向きに置く
3)ボールペンとキャップを同時に取る
4)ハメる作業の訓練をする(手の動かし方をベストに)
5)簡単にハマりやすい形にする
6)そもそもボールペンとキャップ2部品必要?
(ノック式ボールペンにする!?)
などなど
■「正味作業」に着目することによって、
1)〜4)のような動作や置き場を変え、
5)のように部品(モノ)の形状を変え、
6)のように製品コンセプトを変えていく
発想が出てくるのです。
そして、実際に実行して、正味率をあげて行く。
■事務作業についても同様です。
・正味作業:情報が生まれる、情報が変わる瞬間
・非正味作業:上記以外の全ての作業
■例えばトヨタでは、事務作業を生産現場になぞらえて
・決定(判断)/実施→正味作業
・会議→ライン停止
・計画変更→工程内不良
・客先トラブル→市場不具合
のような形で言うこともありますが、
例えば
「情報共有のみの(情報の変化がない)会議は
できるだけなくすべき」
となります。
■そして、今、私は経営者なので、
思い、考えた(情報が生まれた/変わった)瞬間を増やし、
それ以外の作業をいかに減らすか(=正味率アップ)
を、どのスピード感で進めていけるかが勝負です。
■そして、これをドンドン進める中で、
先ほどのノック式ボールペンのような「そもそも」論
→革新的な進化を呼び込む。
■さて、今日も正味率向上の戦いの勝負です!
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